今週のまとめ
- 14日の米9月CPIが予想を上回り、ユーロドルは1.1200ドルから1.1133ドルまで下落
- 15日は買い戻しが入り、高値1.1241ドル・終値1.1220ドルと、下げた分を取り戻した
- 来週は英CPIと各国のPMIが中心。月末の中央銀行の会合を前に、方向感の出にくい動きが続きやすい
今週(10月13日〜16日)のユーロドルを振り返ります。数値は各ニュースの掲載値で、時刻は日本時間です。EAを動かしている方が、相場の雰囲気をつかむための材料としてお読みください。
先週までの流れ
先週(10月2日〜9日)のユーロドルは、1.1161〜1.1285ドルの範囲で、ユーロ売り・ドル買いがやや優勢でした。米国の9月雇用統計は、非農業部門の雇用者数が前月から2.9万人増と、予想の9.0万人を大きく下回りました。一方で、失業率の上昇は働く意欲のある人が増えたことによるものとされ、労働市場が急に悪くなったという見方は広がりませんでした。欧州では、フランスの財政への不安がくすぶっていました。
14日:米9月CPIが予想を上回り、ドル買い
今週いちばんの材料は、14日21時30分に発表された米国の9月消費者物価指数(CPI)でした。
| 項目 | 結果 | 予想 | 前回 |
|---|---|---|---|
| 総合(前月比) | +0.6% | +0.6% | +0.4% |
| 総合(前年比) | +3.7% | +3.6% | +3.4% |
| コア(前月比) | +0.3% | +0.2% | +0.3% |
| コア(前年比) | +2.6% | +2.5% | +2.4% |
コアの数字が予想を上回ったことで、ドルが買われました。発表のあと、ユーロドルは1.1200ドルから1.1133ドルまで下げ、ドル円は158.40円から158.85円まで上がりました。物価の伸びが続いていることが確かめられ、米国の金利が下がりにくいという見方が強まった形です。
15日:下げた分を取り戻す
15日のユーロドルは、始値1.1157ドルから上がり、高値1.1241ドル、終値1.1220ドルで取引を終えました。前の日のCPIの下げを取り戻した形です。ECB(欧州中央銀行)も10月の追加利上げは見込みにくいという見方が伝えられるなか、ドル買いの勢いがいったん落ち着きました。
| 通貨ペア | 始値 | 高値 | 安値 | 終値 |
|---|---|---|---|---|
| ユーロドル | 1.1157 | 1.1241 | 1.1151 | 1.1220 |
| ドル円 | 158.33 | 158.35 | 157.55 | 158.00 |
| ユーロ円 | 176.63 | 177.42 | 176.51 | 177.26 |
16日の東京時間は、ユーロドルは1.12台前半、ドル円は158円ちょうど前後で落ち着いて始まりました。
1日ごとの流れ
| 日付 | ユーロドルの動き |
|---|---|
| 13日(月)〜14日(火)夕方 | 米9月CPIの発表前。14日の発表直前は1.1200ドル |
| 14日(火)夜 | 米9月CPIが予想を上回り、1.1200ドルから1.1133ドルまで下落 |
| 15日(水) | 1.1151ドルで下げ止まり、高値1.1241ドルまで反発。終値1.1220ドル |
| 16日(木) | 東京時間は1.12台前半で落ち着いた動き |
週の値動きの大半は、14日夜のCPIと15日の戻りで生まれています。13日の細かい値動きは、この記事の出典では確かめられていないため載せていません。
今週の値動きのポイント
- 指標の直後に大きく動き、翌日に戻る:CPIで約70pips下げたあと、翌日に約100pips上げる、振れの大きい週でした
- 1.11台前半で下げ止まり:先週の安値1.1161ドルを一時下回ったものの、1.11台前半で買いが入りました
- 方向は決まっていない:米国の物価は強い一方、米国の利上げを急ぐ必要はないという発言もあり、ドルが一方向に進む材料はそろっていません
ドル円・ユーロ円の動き
ドル円は、14日のCPIで158.85円まで上がったあと、15日は157.55円まで下げ、158.00円で終わりました。先週の範囲(156.96〜158.51円)の上のほうで、行ったり来たりする動きが続いています。ユーロ円は15日に177.42円まで上がり、177円台前半で週の後半を迎えました。円安の流れは続いているものの、今週の高値には届いていません。
各国の金融政策の見通し
| 中央銀行 | 今週までの見方 |
|---|---|
| FRB(米国) | 物価の伸びは続いているが、利上げを急ぐ必要はないとの発言がある。10月の会合での利上げの織り込みは2割弱まで下がっていた(10月9日時点) |
| ECB(欧州) | 10月の追加利上げは見込みにくいとの見方が伝えられている |
| 日本銀行 | 物価の上がり方が2%に近づいたとの見方が報道され、利上げのペースは従来より速いと見られている |
3つの中央銀行とも、来週の時点で見方が大きく変わる材料は少ないと考えられます。そのため、来週は指標の結果がきっかけになる短い動きが中心になりそうです。
値動きの目安になる水準
- 下の目安:14日の安値1.1133ドル付近。ここを下回ると、先週からの下げの流れが続くと見られやすくなります
- 上の目安:15日の高値1.1241ドルと、先週の高値1.1285ドル。ここを上回ると、ユーロを買い戻す動きが強まったと見られやすくなります
- 今週の中心:1.12ドルちょうど前後。指標がない時間帯は、この近くで動くことが多くなりそうです
これらの水準は、過去の高値・安値から見た目安です。相場がこのとおりに動くとは限りません。
来週の注目点
来週は、20日のドイツ・ユーロ圏のZEW景況感調査、21日の英国CPI、23日の各国PMI(購買担当者景気指数)が予定されています。ユーロ圏のPMIは景気の強さを測る材料として注目されます。月末には各国の中央銀行の会合が控えているため、その前の週は大きな方向が出にくく、指標の前後だけ動く展開が考えられます。くわしい予定は来週の主な経済指標にまとめています。
来週の2つの見方
ユーロが買われる場合
23日のユーロ圏のPMIが予想を上回り、欧州の景気の強さが確かめられると、ユーロが買われやすくなります。15日の高値1.1241ドルを上回ると、先週の高値1.1285ドルが次の目安になります。米国の指標が弱めに出て、ドルが売られる場合も同じ方向です。
ドルが買われる場合
米国の指標が強く、物価や景気の強さが続いていると受け止められると、今週のCPIのときのようにドルが買われやすくなります。14日の安値1.1133ドルを下回ると、下げの流れが続くと見られやすくなります。フランスの財政への不安が再び意識される場合も、ユーロが売られる材料になります。
どちらの見方でも、月末の中央銀行の会合を前に、大きく一方向に進むより、指標の前後で振れてから戻る動きが続く可能性があります。
EAを動かしている方へ
今週のように、指標の直後に大きく動いて翌日に戻る相場では、ナンピン型のEAはポジションが増えやすく、含み損が一時的に大きくなることがあります。指標の時間をあらかじめ確かめ、資金に対してロットが大きすぎないかを見直しておくと安心です。
ご注意
この記事は相場の状況をまとめたもので、売買をすすめるものではありません。今後の値動きを約束するものでもありません。
出典
- ザイFX!「米9月消費者物価指数(CPI)は加速、ドル買い強まる」(2026年10月14日)
- みんかぶFX「15日の為替市場の四本値」(2026年10月16日)
- みんかぶFX「ECBも10月の追加利上げは見込み薄=NY為替」(2026年10月16日)
- 三井住友銀行「FOREX WEEKLY」(2026年10月9日)
数値と条件は、それぞれの確認日の時点のものです。変わることがあるため、最新の情報は各出典で確認してください。


